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「ガット船の未来:技術革新がもたらす新たな可能性」
ガット船を含め内航海運では、現在さまざまな問題を抱えています。
その問題を解決するために重要となるのが、「技術革新」です。
今回のコラムでは、ガット船が抱えている問題と技術革新によってどのような可能性が広がるのかについて解説します。
◼ガット船では人員不足や船員の高齢化という問題を抱えている
ガット船の未来について考える前に、現在どのような問題を抱えているのか、について見ておきましょう。
現在、大きな問題として挙げられるのが、次のような問題です。
● 船員不足
● 船員の高齢化
船員不足というのは、ただ単に人が足りないというだけではありません。
船員として乗船するには、海技免状という国家資格が必要であり、また、職務遂行に必要なスキルを持っている人が足りないということです。
必要なスキルを持っている人が不足してしまうと、作業が行えない、あるいは作業が遅れてしまうことになります。
とくに、ガット船ではガットクレーンを使った作業を行いますが、必要なスキルを持ち、十分な経験を持つ人と、そうでない人では大きな差が出てしまうのです。
それから、船上でのクレーン操作は地上での操作とは大きく異なり、船体のローリングなど、不安定な状態となることもあるため、十分な経験がなければ、安全に作業を進めることができなくなってしまいます。
また、船員の高齢化についてですが、国土交通省の2023年度版(出典:データで読み解く内航海運)によると50歳以上の船員が職員で51.9%、部員で36.6%にのぼっており、このまま放置してしまえば、高齢化に伴い大量に離職してしまう状況となるのです。
大量離職してしまえば、業務にも大きな支障をきたす恐れがあります。
◼課題解決のために若手の育成や女性船員の育成も進められている
船員不足や船員の高齢化問題を解決するために行われているのが、若手の確保・育成、女性船員の育成です。
すでに解説しているように、高齢化が進んでいるため、若手の確保や育成が急務となっています。
若手を育成していくことで、この問題を解決する糸口となりそうです。
それから、最近では女性船員を育成する企業も増えてきています。
これまでのイメージとしては、船員と聞くと男性のイメージが強かったと思いますが、現在では少しずつ女性船員が増えてきているのです。
(ガット船の場合少しハードルが高い部分もありますが・・・・)
女性船員を育成することでも課題を解決できる可能性があります。
女性船員を育成するためには、女性が働きやすい環境を構築することも重要となるでしょう。